最近のお仕事 ブログトップ
前の10件 | 次の10件

道の駅の話 第17話 [最近のお仕事]

今回は長崎県の道の駅「生月大橋(いきつきおおはし)」をレポートいたします。

img002.jpg

200905121303000.jpg

 この駅は九州の北西の端の生月島というところにあり、行き着くまでに大きな橋を2つ(平戸大橋と生月大橋)渡らなければなりません。しかも2つとも有料道路という集客の観点からすると非常に厳しい環境にある道の駅ですが島特有の文化と自然が残る素晴らしい環境があります。今回初めて訪問しました。

20.jpg

 突然訪問したのですがスタッフの方々が温かく対応してくれました。お話を伺ったのは道の駅を運営している「生月島体験観光協議会」の川渕会長と事務局の湯口さんです。

(スタッフの皆さん)
IMG.jpg

 この島は平成3年に橋が開通するまでは船でしか渡れない島でした。しかし昔から漁業の盛んな街で昔は日本一のクジラ漁の基地として、現在では巻き網漁船が多く操業しており立派な港湾設備も整っています。
 川渕会長もおっしゃられていましたが、昔は男なら中学卒業したら船に乗る(漁師になる)のが当たり前で島を出る若者は少なかったそうです。それでも人が足りず出稼ぎ労働者が島にはたくさん居て、最盛期には人口1万人を超える賑やかな町だったそうです。現在では漁業の衰退(国の施策による減船)や橋の開通による人口流失が進み人口6千人程になりました。
 
 道の駅では橋の開通により増えた観光客への対応のため、観光案内と体験メニューに力を入れています。漁業の島ならではの漁師体験や魚の加工体験で修学旅行生を受け入れており、訪問した当日も受け入れ準備の最中でした。ロードサイドの道の駅と違って通過客が見込めない分、島でしか出来ないメニューで目的客の取り込みに注力されています。
img001.jpg
 
 今回の訪問で特に感銘を受けたのは道の駅のスタッフが心から生月島を愛していると感じたことです。島の名所を説明するにしても、「是非行って見て欲しい」という心が伝わりました。そのおかげで予定にはありませんでしたが計画変更して道の駅訪問後、島を1周して主だった観光スポットを周ってしまいました。
 
 正直この道の駅は小さな駅で、駅自体は大したことはありません。しかしそこにいるスタッフは島を愛しており、島を訪れたお客様へ、観光パンフレットにのっている情報だけではない生月島の魅力を教えてくれます。ぜひ生月島を訪れる方は道の駅で情報収集して島を観光してもらいたいと思います。

200905121324000.jpg

鹿児島にて A-Zスーパーセンター(鹿児島県阿久根市) [最近のお仕事]

過疎の傾向にある土地で成功した大型スーパーとして、しばしばメディアで取り上げられる鹿児島県阿久根市(市長と議会の問題で全国で有名になっている市です。)にある、A-Zスーパーセンターに行ってきました。売り場面積が1万1635㎡(約横幅200m、奥行き100m)もあり、ありとあらゆる商品を販売しています。生鮮食料品から日用雑貨、大工道具、自動車販売、セルフ式ガソリンスタンド、車検まで取り扱っており、「まさに売ってないものが無い!」お店です。しかも人口わずか2万7000人の町なのに24時間営業なんです。
201004141056000.jpg

 特徴としては(Wikipediaより引用)
1、取り扱い品目は、ありとあらゆる品目に及んでおり、この店に来ればほしいものが全て揃うであろうという、消費者(特に高齢者)の期待に目を向けている。消費者から商品の要望があれば取り揃えるをする徹底ぶり。取り扱い品目は約32万アイテム
2、片道100円の送迎バス(阿久根店のみ)があり、電話予約すれば1人暮らしの高齢者や、移動手段を持たない住民も来店することが可能。また帰宅時には、購入した製品を玄関先まで運んでくれるなど、体が弱いお年寄りには助かる配慮がある。
3、来客は食料品や生活品を、1週間分~2か月分と一度に大量に購入していく。客は、持ち帰る嵩(かさ)を減らすため、キャベツの表面を捨てられるようになっているが、別の客はそれを無料で持ち帰ることができ、動物のえさに利用するなどムダが生じない工夫がある。
4、夜9時から翌朝7時までの売上げが、全売上げの3割を占めるという。
5、共働きの家族が、仕事のあとに子どもをつれて来店するため、夜9時以降でも子どもたちが店内を走り回る姿が見られる。地方の人は、夜は早く就寝すると考えられていた生活パターンに、変化がおきている。
6、60歳以上と身体障害者には、消費税分をキャッシュバックするサービスがある。
7、定年制度を設けていないため、60代以上の高齢の従業員もいる。
8、店舗は社長の意向ですべて平屋建てになっている。平屋建ての理由は、牧尾英二社長いわく「(高齢者にとって)階段の上り下りは煩わしいだけ」。

私自身がお店を見て感じたのはあらゆる世代に対応した品ぞろえです。各売り場が地方にある専門店より充実した品ぞろえで価格も低く抑えられています。NB商品だけでなく地元の生産者が作った商品や、地元漁協から仕入れた鮮魚、地場産品おみやげコーナーもあり、観光客が立ち寄っても面白い店です。駐車場には他県ナンバーも多く見られました。店内にはちょっとした軽食コーナーもありおじいちゃんやおばあちゃんの憩いの場になっていました。これだけの集客力があるということは地域のたまり場としての機能が備わっているということでしょう。
201004141056001.jpg

特に圧巻だったのが、車の販売コーナーです。販売車は軽自動車(軽乗用車、軽トラック、軽ボックス)のみと徹底しています。地方では、1人に1台というのが常識ですので、維持費の安い軽自動車に人気が集まります。またその展示台数も大型の中古車センター顔負けです。話を聞いたところ多い月で月間200台が売れるらしく、もうすでにクルマ屋で売る時代ではなく、人の集まる場所で売る時代になってきたのかと感じました。
201004141100001.jpg

201004141101000.jpg


地方でここまでの店舗を見たことがありませんでした。普通であればこんな立地には出店しないと思います。しかしそれを逆手にとって大成功を収めているところには感動モノです。社長いわく「前例否定」が成功の秘訣とか・・・。

道の駅の話 第16話 [最近のお仕事]

先日、佐賀県と長崎県の道の駅を訪問いたしました。今回は佐賀県の道の駅桃山天下市をレポートします。
200905120910000.jpg

 道の駅桃山天下市は佐賀県の北部唐津市にあり豊臣秀吉の時代、朝鮮出兵の拠点となった名護屋城跡の玄関口にある道の駅です。駅名もそれにちなんでいます。
 今回はお忙しい中でしたが駅長がいろいろとお話ししてくれました。
200905120913000.jpg

 この駅は「観光型道の駅」を目指しており近隣の名護屋城や波戸岬、イカ料理の呼子町などこの地域の魅力を案内をしながら、それぞれの観光地に案内できるような場所にしていきたいと考えているそうです。そのためか駅内に観光協会の案内所があり私も近隣の情報をそこで収集出来ました。駅長自身も積極的にお客様とお話しされておりこの地域でどんなものを見たいのか好みに応じて案内をされています。これは訪問者にとってより地域の魅力に触れあえると思います。

 桃山天下市は第三セクターの株式会社桃山天下市が運営しており、施設内の農産品販売所や海産物直売所、飲食店などはテナント方式になっています。開業当時は直営で運営されていたそうですが運営がうまくいかずテナント方式に変更した経緯があるそうです。

 この道の駅がある唐津市鎮西町には以前の大河ドラマ「天地人」に登場した上杉景勝の陣跡をはじめ名だたる戦国武将の陣跡が100以上あり昨今の戦国武将ブームで訪れる人が増えてきているそうです。現在見学できる陣跡は となっています。
castle_jinato.jpg

個人的に私は島津義弘と鍋島直茂が好きなので見学してきました。景色もいいし、食べ物もおいしい地域です。ぜひ皆さんも訪れてみてください。

道の駅の話 第15話 [最近のお仕事]

道の駅くにみ(大分県)をご紹介します。
im1g.jpg

運営母体である国見町商工会の道の駅担当花木さんにお話しを伺いました。
 この道の駅くにみは2006年夏に開駅した4年目を迎える駅でまだまだ新しい駅です。海に面した景勝地にあり海水浴やキャンプが楽しめる権現崎ふるさと自然公園が近くにあります。
img.jpg

駅には地元で水揚げされた海産物を販売する「ちょるちょる市場」、特産品の地だこづくしの「たこめし膳」などが味わえる「レストラン美浜」があります。今回「たこめし膳」は時間の都合で食べられませんでしたが、テイクアウトできる「地だこまんま」を購入し食べてみました。
imtg.jpg


たこがたくさん入ってますし、思ったよりやわらかく味付けも絶品でした。
 花木さん曰く道の駅の運営は初めて何から手をつければいいのやらと言うことでしたが、ひとつひとつコツコツと積み上げていって、訪れるお客様も地域の方々もみんなが幸せになれる道の駅を目指して頑張っていきますとのことでした。私も今後を期待し応援していきたいと思います。皆さんも是非立寄ってください。


 余談ですが、この駅の駐車場で偶然、実兄と1年ぶりに再会しました。営業途中に休憩していたそうです。お互い驚きでした。

道の駅の話 第14話 [最近のお仕事]

今回は大分県の道の駅くにさきです。
mkunisakiot.jpg

 昨年3月まで国東市が運営されていましたが現在は地元の民間企業が運営しています。
この駅は国東半島東海岸に位置し、海水浴場や宿泊施設、物産館、バイキングレストランなどの複合施設からなっています。今回はその中のサイクリングターミナル(自転車の貸し出しと宿泊施設)の責任者高木主任から今後の抱負をお聞きしてきました。
 4つの施設が一つとなった「道の駅くにさき」。安心安全な産直品が手に入る農産物販売所「夢咲茶屋」、
mkunisakiot02.jpg

太刀魚料理が味わえる「銀たちの郷」、特産品販売所「黒津之庄」など、それぞれの楽しみ方があります。また、「国東市サイクリングターミナル」はレンタサイクルや宿泊ができ、地元産の素材を使った昼食バイキングも人気です。

mkunisakiot01.jpg

この道の駅は各施設がテナント方式で独立採算になっています。高木さんの役割は施設の維持管理以外にこのテナントの調整役という役割があります。お客様の満足度を高める為のイベント企画や宣伝などをこれから取り組んでいくそうです。また13キロほどのサイクリングロードもありますが現状では満足な整備が出来ておらず、すこしずつ手を入れていきたいそうです。
 まだまだ若い高木さんですから道の駅 新生くにさきの今後が楽しみです。

道の駅の話 第13話 [最近のお仕事]

200903161205002.jpg

 先日、大分県の道の駅せせらぎ郷かみつえに訪問してきました。この駅は大分県日田市(旧日田郡上津江村)にある廃校になった小学校を再利用した道の駅です。この旧上津江村は日田市の中心部から車で50分ほどかかる山間地に位置し、きれいな川の水を利用したわさび作りが盛んです。高地という気候ときれいな水で大変質の良いわさびです。

200903161205001.jpg

 今回は物産館店長とお話させていただきました。道の駅運営に関してと言うより上津江村と限界集落の現状が話題の中心となりました。
 上津江村では高齢化、過疎化が問題になっています。合併により村で大きな就労の場であった村役場の縮小や農協支所の廃止などで働く場所がなくなり、若い人を中心に近隣の都市部に人口が流出しています。現場に足を踏み入れてみると実感できますが、大自然に囲まれすばらしい環境ではありますが、生活していくうえでのインフラは無きに等しいです。車がなければ移動も出来ず(かろうじてバスだけは運行されていますが・・・)高齢者には非常に厳しい環境です。金融機関は郵便局しかありません。また子育てに関しても厳しい現状があります。中学高までは地域内にありますが、高校は日田市内中心部にしかありませんので、上津江地区からは通えず、子供たちを日田市内に下宿させるそうです。しかし費用が月5~6万円かかり子供が2人通学させるくらいなら、引っ越したほうがコスト的に得なんだそうです。
 そういった状況から、家族全員で日田市内中心部に移住する傾向が最近顕著になり過疎化が急激に進んでいます。そういった現状を道の駅としていかに打開していくかが店長の課題とのことでした。最後に「なんかいい方法ないかな?」と逆に質問されてしまいました。現在のところ打つ手なしのようです・・・・。
 今回、限界集落の現場を見、そこに住む人から話を聞いて、限界集落の厳しさを実感しました。こういった集落を活性化する手法はいろいろありますが、地域に若い活力(人材)が少ないためその手法が実行できるかが問題です。対策をせず放置すれば消滅していく地域をいかに再生するか! それにはおじいちゃんやおばあちゃんに頑張ってもらうしかありません!これは来年度取り組むテーマのひとつとしたいと思います。

 皆さんの地域で過疎化や高齢化対策の取組みなど事例がございましたら教えていただけると幸いです。

道の駅の話 第12話 [最近のお仕事]

さて今回のレポートは道の駅田野(宮崎県)からお届けします。
IMG_2474.JPG

 この道の駅は小さな道の駅で立地的にも厳しい条件の中、細かいサービスをこつこつと継続しながら頑張っている道の駅です。
 女性の山崎店長にお話しをお聞きしました。
IMG_2492.JPG


 この道の駅の運営はJA宮崎中央田野支店が運営しています。農協の加工所で作られた漬物や農家が直接持ち込む新鮮野菜、加工品が主な商品です。スタッフは店長を含め女性3人だけで、女性ならではの心使いが感じられる駅です。
 駅の運営で気を付けているところを店長にお聞きしましたところ
「商品が豊富なわけじゃない!不便な場所にあるなどマイナス要因は多いですが、わざわざ来ていただいたお客様にほっとした気持ちになっていただく為、親しげにお話ししたり、POPやオブジェを手作りしたりと、もてなしの心を大切にしています。」とのことでした。トイレにもこんなのがありました
IMG_2497.JPG


 大きな道の駅で商品も豊富、立地もよく多くのお客様が来店されている道の駅もいいですが、個人的には小さくても「心」を感じるこんな道の駅が私は好きです。田舎に帰ってきたようなほっとする道の駅田野でした

道の駅の話 第11話  [最近のお仕事]

今日は熊本県小国町の道の駅「小国」を訪問しました。今回は道の駅の運営がどうだとかの観点だけでなく地域活性化の観点から道の駅のポテンシャルをレポートしたいと思います。
小国町は九州のほぼ中央、熊本県の最北端、大分県との県境、阿蘇外輪山の外側にあり筑後川の上流に位置しています。

高橋チーフ.jpg
「道の駅小国ゆうステーション」の責任者として活躍されています高橋さん
にお話を伺いました。高橋さんは小国町の観光の窓口であり、都市と農村の交流などを支援する「小国ツーリズム協会」の事務局長も務めておられます。

道の駅小国外観.jpg
道の駅小国のある場所は1984年まで旧国鉄の肥後小国駅があった場所であり、1985年に小国町のまちおこしの中心基地として町営施設ゆうステーションを建設、1993年に熊本県第1号の道の駅として登録誕生しました。 
小国町のまちおこしの歴史は20年以上も前から未来の地域づくりを描いてきた、「交流の先駆地域」です。
小国町の町おこしはどのような手法でやってこられましたか?
「この20年間、いろいろな形の〝交流〟をすることで、地域づくりをしてきました。結果、交流の盛んな町になっていると思います。いろいろな形の交流。たとえば、人とモノ、人と施設、そして人と人。交流人口が増え、新しい異文化で刺激し合えるようになりました。現在では観光だけでない交流や連携、UIJターンなどを視野に入れた『九州ツーリズム大学』を開講しています。また『小国ツーリズム協会』を組織化し、定住相談を受け付けています。現在までに40組以上のIターン希望者を受け入れており、相談は年間で100件近くになります。ここ最近は、20代のUターン者が地元に飲食店を開いたり、若者が町のフリーペーパーを発行したりと若い力がまちおこしを支えてくれています。きっと親世代が何かしら刺激を与えてきたんだと思います。若者の交流にも広がりがあります。たとえば、都市にいた時の友達とか。そんなところから繋がる交流も予測不可能で結構面白いですよ。」と、高橋さん。

道の駅のあり方についてのご意見は?
「私は小国町全体が道の駅だと思っているので、道の駅内で地域の全てが分からなくてもいいと思っています。中途半端な紹介よりも、町内のどこに行けば何があるのか!誰がいるのか!何が体験できるのか!何が食べられるのか!正確に案内できて、地域の人と他地域から訪れた人たちが交流しネットワークできる仕組みを提供できればいいと考えています。交流という町まちおこしの考え方から道の駅小国は小国町を象徴するシンボル、町のランドマークなのです。」

道の駅小国店内.jpg 
道の駅の運営に関して注意されていることは?
「地域づくりとはいえお金が必要です。従業員を雇用する為の収益も当然必要ですので、集客の為のイベントや特産品の販売にも力を入れています。ただ売上を上げる為だけのイベントや物販ではないと考えています。地域に元気を取り戻す為には何をどのようにしていくらで誰に売るのかといった基本コンセプトと長期戦略が必要と思っています。九州では道の駅連絡協議会という道の駅の組織がありますが、最近そこで議論される内容は道の駅弁フェアーやスタンプラリーなどの物を売る為の仕組み作りに注力し過ぎの傾向があります。私自身は“道の駅っていつから物販店舗になったんだ??”と非常に危惧しています。もっと広い視野と深い戦略を持って道の駅しいては地域を経営するべきと思っています。」

 非常にシッカリとした信念とビジョンをもって地域つくりを楽しんでおられる高橋さんでした。今回は道の駅小国からレポートいたしました。高橋さんありがとうございました。

追伸:レポートの内容から高橋さんは公務員的な考えだなぁと思われるかもしれませんが、高橋さんは元水産卸問屋のバイヤーというご経験があり、私は商売人に見えました。高橋さんとの話の中で私と一致した考えは
「儲からないと何も出来ないし続かない。ただし一過性のブームは地域を疲弊させる。地域がなるべく長く儲け続ける為のブランド戦略が必要である。」

data
九州のほぼ中央、熊本県の最北端、阿蘇外輪山の外側に位置し、総面積の74%は山林が占める農山村地域。平均気温は13℃で夏は涼しく冬は厳しいが、森林の生育に適している。800年の歴史をもつ杖立温泉や岳の湯温泉、はげの湯温泉、山川温泉など温泉地も多数点在。濃厚なジャージー牛乳や小国黒豚の手作りハムなどが特産品。湧水を素材にした小国郷そばも有名。
●人口…9,996人/世帯数…3,099世帯(2006年調べ)
●交通…熊本市内より車で約90分、福岡県より約100分

道の駅の話 第10話 [最近のお仕事]

今回は日本本土最南端の鹿児島県 道の駅「根占(ねじめ)」からお送りします。
この駅の前にはすばらしい海水浴場と景観があり自然があります。九州に住んでいる私でさえ遠いなぁと感じる駅ですが、訪ねる価値のある駅と思います。今回は駅長である辻さんにお話をお伺いしました。
 辻さんは根占出身ですが東京でお仕事をしていたらしく非常に話題が豊富です。海とヨットが好きで現在自動車部品販売会社を経営されていますが、ヨットやボートの販売や修理業もされています。現在は道の駅とキャンプ場の指定管理も掛け持ちで大変忙しい駅長さんです。

 道の駅根占は現在指定管理者制度で民間運営をしていますが以前7回経営者が変わっており、辻さん自身は経営をしたいと思ったわけでなく管理者が見つからない状態で困っていた自治体に乞われて管理を引き受けたそうです。
 以前の経営者達が立地的なマイナス要因を払拭できず、経営から撤退していった同じ轍をふまないように、ここでしかできない体験メニューや企画をやってるそうです。駅長の趣味であるセーリングやダイビングなどのマリンスポーツ体験のお客様誘致を積極的にやられています。私もマリンスポーツ大好きなのでヨットの話でずいぶん盛り上がりました。
 最後に出たお話しですが指定管理者制度についてのお話です。道の駅根占の指定管理期間は5年間で現在3年目(過去の経営者の中で最長)で堅実に経営されていますが、次回の契約の際は実績に関係なく入札になるらしく一番安い管理料を提示した企業が管理業者に選ばれるそうです。行政側からすれば管理料が下がった方がいいのでしょうが、そんな理由だけで本当に地域振興に繋がるのでしょうか?こんな仕組みでは指定管理者も5年10年といった長期スパンで戦略も考えられませんし、雇用の安定もはかれないと思います。皆さんはどう思われますか?他にもこういった事例があれば教えてください。
 
短い時間でしたが辻駅長とお話して大変有意義な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

写真1 道の駅前のビーチ 大浜海浜公園
04_0316_nejime13.jpg

写真2 道の駅根占 
9f48.jpg

写真3 近くの景勝地 日本本土最南端佐多岬
misaki01.jpg

道の駅の話 第9話 [最近のお仕事]

今回は宮崎県道の駅「高千穂」からレポートをお送りします。

f44d.jpg

高千穂は宮崎県と熊本県の県境に位置し九州山地の山深い地域です。「神話と伝説のふるさと」「天孫降臨の地」としてPRをされています。東国原知事も、宮崎県知事として出馬されたのは、高千穂で何か天啓のようなものを受けたからだというエピソードがありスピリチュアルスポットとしても人気が高まっているようです。
 高千穂から県庁所在地である宮崎市まで120キロ、隣県の熊本市まで80キロ、しかも一般道のみで高速道路もありません。まさに陸の孤島! 日本秘境100選にも選ばれています。

takakyou32.jpg

 道の駅『高千穂』は行政が運営していますので、高千穂町役場農林振興課 奈須参事にお話を伺いました。
 高千穂は急峻な地形の為農用地は全面積の9.5%程です。しかも標高300m~800mの急傾斜地に階段状に点在しているので、規模的には小さな農家が多いです。しかし土質は肥沃で植物の生育に適しており、野山の緑は色濃く、農作物は実り豊かで、また良質の木材を生産しています。
 特産品としては①花卉(夏秋菊、スィートピー) ②野菜(高冷地野菜、椎茸) ③米(自然乾燥米) ④高千穂牛 ⑤完熟きんかん などです。
 
 道の駅で販売されている量は少ないですが質は高いと私も思いました。観光地としてのポテンシャルは高いのでこれから注目されるエリアになるのではと思います。またお伺いすることを約束して高千穂町を後にしました。
前の10件 | 次の10件 最近のお仕事 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。